瓦のウンチク話を少し・・
04/13
瓦屋なので・・少し真面目に瓦のウンチク話を・・・寝ないでくださいね・・
瓦とは本来、粘土瓦を指す物です。
日本古来の物と思われがちですが海外にも多くの瓦は存在します。
例えばドイツでは粘土製のものを他の瓦と区別してZiegel(ツィーゲル=瓦、煉瓦)と呼んでいます。
日本でも、単に瓦という場合には本瓦の物や、桟瓦の物等の一定の形をした粘土瓦のことであるという認識が多いですが、実はスタイル・用途・焼成法・色・等級・産地など様々な分類法があり、分類すると1000を越えるほどの種類があります。
特に鬼面が施された「鬼瓦(おにがわら)」や、瓦当(がとう=軒丸瓦先端の円形部分)の文様は、芸術品としての評価もあります。
製法としては大きく釉薬を使用する瓦と、釉薬を使用せず素焼きにする無釉薬瓦に分けられます。
日本国内で現在稼働している最大の瓦窯は、容積としては長さ110m×幅F形12列1段のトンネル窯であり、最長は、125mのトンネル窯(幅、F形9列1段)です。
瓦が葺かれた屋根を「瓦葺(かわらぶき)」、「瓦葺屋根」、「甍(いらか)」とも呼ばれてます。
日本の甍は天辺が水平なものが多く、瓦を屋根に施工することを瓦を葺くといい、その施工に携わる業者を瓦葺き職人と呼ばれる事もあります。
粘土瓦以外に、別の材料を用いて造られた瓦型をした建材も「瓦」に瓦の材料名を冠したものを名称として用いられ、歴史的にも石瓦や銅瓦等と付けられ用いられています。
現在では、セメントや金属などの材料も使われ、通常の粘土瓦が使用できない寒さの厳しい地域や個人の好み等によって粘土瓦の代わりに葺かれることもあります。